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開催日:2016年5月15日

【終了】大川原高原でカップラーメンミーティング【博田巌さんトークショー】

5月15日(日)開催の「大川原高原でカップラーメンミーティング」のトークショーを文字で再現します!!

濃霧・小雨・強風の3拍子そろった中で行われたトークショー。
広場の特設ステージ(4tトラック!)で繰り広げられた、ラリー・林道よもやま話をどうぞ。


ゲスト
●昭文社「ツーリングマップル中国・四国」実走取材担当 博田巌さん
プロフィール
 1972年 高知県生まれ
 16歳でバイクの免許を取得し、オフロードバイクを購入
 1998年 第20回 パリ・グラナダ・ダカールラリー 総合20位
 1999年 第21回 トータル・グラナダ・ダカールラリー 総合15位
現在、高知県いの町在住

●那賀町地域振興室 室長補佐 幾田博行さん

----------(「―」は司会者発言、敬称略)-----------


―博田さん、今日は高知から来てくださったんですよね?―

博田:はい。バイクで、自走で来ました。

―スーパー林道を通っていらっしゃったということで。ずいぶんお天気違ったみたいですね。この大川原高原とは。。―

博田:天気予報も良かったんで自走で来たんですけど 雲早からスーパー林道入ったんですけど、すごい天気よくて、今日は良い日になるなと思っていたら、このあたりに来たとたんにこういう天気で。でも、これもいい思い出になるんじゃないかなと思います。

―そうですね。気候に左右されるのが自然ならでは、という感じですけれども。
早速ですが、博田さんにおうかがいしたいのですが、ライダーのみなさん必須アイテム昭文社の「ツーリングマップル」の実走取材ライダーとなったきっかけを教えてください―

博田:パリダカにでるときに、スポンサー活動で昭文社を訪ねた時に、たまたま全国の林道を一気に調査するという仕事の依頼が来たのがきっかけで、今、中国・四国を担当しています。

―ご出身が四国ということで、この中国・四国のマップル作られるのは楽しみでもあるんじゃないですか?―

博田:四国は林道が多いので、そこがやはり楽しみのひとつでもあります

―取材ということでいろいろな道を走られていると思いますが、徳島の林道では、どんな景色が印象に残っていますか―

博田:やっぱりスーパー林道が印象に残っていますね。16歳で免許をとったときから毎年のように通っている林道なので。今の新緑の季節が、紅葉の季節をあわせて訪れる一番好きな季節です。

―徳島だけではなくて、県外の方にも「剣山スーパー林道」はとても人気と聞きました。ここでちょっと意地悪な質問ですが、スーパー林道以外で、お好きな道ありますか?―

博田:徳島県道3号線というのがありまして、県道なんですがダートが残っていて、ほんとは通行禁止の看板なんかも出ていまして、毎年「あ、今年はまだ通れた」という感じで訪れている場所があります。

―県道3号線という道ですね。県外からのお越しのライダーの方はぜひ調べてみてください。そして、幾田さんは、地元の林道を知り尽くしていらっしゃるということで、どんな道がおすすめですか?―

幾田:はい。春、今の時期ですね、アケボノツツジ、ミツマタツツジ、オンツツジなどのツツジ系と、あとブナの新緑ですね。秋は秋で紅葉でいいんですが、僕も博田さんと同じでこの時期の新緑が一番好きです。

―林道はもちろん道を走るのが楽しみですけども、その周辺にいろいろな施設やアクティビティがあるんですよね?―

幾田:景色もそうですけど、各市町村、ここ「大川原高原」もそうですし、神山でいうと「岳人の森」とか、上勝の「自然の宿あさひ」とか、那賀町でいうと「ファガスの森」とかいろんなものもあります。

―ファミリーで楽しめる施設、温泉なんかも楽しみのひとつでもありますよね。こういった施設は「とくしま林道ナビ」で紹介をしておりますので、おでかけの際には参考になさってください。私も「とくしま林道ナビ」を見て、ぜひいろいろなところに行ってみたいと思います。
さあ、そして、さきほどダカールラリーご経歴をお話しましたが、せっかくですのでその貴重な体験についてうかがいたいと思います。
このダカールラリーは、リタイヤするライダーも多くいて、完走すること自体が難しいレースとうかがっています。世界一過酷なラリー、「これは、今、思い返しても大変だった、最大のピンチだった」ということはありますか?―

博田:はい。ありますね。1回目出たときに、アフリカ入って2日目ぐらいでカムチェーンが切れまして、もうエンジンがかからなくなったんですけど、たまたま一緒に出ていた、今でも雑誌にとかもでている柏秀樹さんにキャンプ地までバイクを牽引してもらって。。。前日にリタイヤした(チームの)サポートカーがたまたまキャンプ地に残っていて、それにたまたま積んでいたスペアエンジンにつけかえて何とか完走したことが一番大変だったかなと思います。

―ダカールラリー、私はもちろん実際に見たことないんですが、暑いんですか?―

博田:1月なので、そんなにむちゃくちゃ暑いというわけではなくて、逆にアフリカとかヨーロッパを走っているときは寒かったですね。

―なるほど。つらい経験はありましたが、逆に、ラリーでしか味わえない経験もあったかと思います。何か心に残っていることありますか?―

博田:つらい経験はもう15年以上も前の話なのでだいぶ忘れてきているんですが、楽しい経験というと、アフリカのゴビ砂漠、砂丘地域をバイクで走れたっていうのは本当に貴重な経験だったなと思います。

―砂丘地帯を走っているときに、こんな風が吹いたらどうなるんですか?―

博田:こういう風が吹いているときの方が、前を走っているライダーの砂ぼこりが飛んで、視界がクリアになる場合もあるし、逆に砂嵐でほんとに前しか見えない、こんな霧の中を走っているようなときもありますし、そのときどきですね。

―天気を味方につけて頑張るしかない、という感じですね―。

博田:そうですね。ありのままでしかないですね

―私たちの想像を絶するような過酷な2週間、貴重なお話ありがとうございました。さて、
そんなさまざまな体験をなさって輝かしい経歴をおもちの博田さん、徳島に限らず、林道を走っていて出会ったハプニングはありますか?―

博田:今日、走っている最中に近くを通ったので思い出したんですが、スーパー林道の終点の近くの高知県の安芸市に抜ける林道があるんですけど、そこを走っている途中にバイクのエンジンの調子がおかしくなって。。林道の出口2Kmぐらい手前で、すごい崖崩で通行止めでこれはバイクでは無理だな、というところでエンジンが完全にかからなくなってしまって。しょうがないのでその崖崩れを歩いて越えて、その先でたまたま木を切っていた人がいて、その人に安芸市の駅まで積んでもらって自宅にかえって車でバイクを回収に行ったんです。車のタイヤが2回パンクしてスペアタイヤまで使い切って、たまたま鉄のホイールだったのでパンクしたままで林道を走ったということがありました。

―ダカールラリーと同じくらいに過酷な経験をなさったわけですね。さて、さきほど裏で話していたら、ライダーのみなさんガス欠経験がおありということで―

博田:そうですね。林道に入るときは割と気をつけているんですけど、普段走っているときに、ガソリンコックがリザーブのままで走っていて、ガス欠になってそのままガソリンスタンドまで押して行ったということは度々あります

―博田さんほどの経験者でもそんなことがおありなんですね。幾田さんも、ライダー、バイク乗りということで、困ったハプニングなんかもあったんですか?

幾田:僕は山に住んでいまして、オンロードバイクなんですけど、高速道路でガス欠ということもありました。

―そういうとき、「とくしま林道ナビ」を見ると、ガソリンスタンドの情報なんかも載っているんですよね?―

幾田:そうですね。「林道ナビ」を見ていただきますと、ガソリンスタンドの営業時間等も(載っています。それを)調べてはあるんですけど、たまに、田舎ですので都合により閉店しているということもありますのでご注意していただきたいと思います。

―「とくしま林道ナビ」活用していただきと思います。あと、どうでしょうか、林道を走る際などにもっていて便利だなと思うもの道具や装備はありますか?―

博田:パンク修理セットと雨具ぐらいですね。雨具はこういう天気の時、雨降ってなくても寒いときに防寒着になります。パンク修理セットは、あんまりパンクはすることないんですけど、やはり保険みたいなもので。。

―じゃ、みなさんもこの2つは備えてぜひツーリング等におでましいただければと思います。
そして、幾田さんは、那賀町役場木沢支所にお勤めということで、今、ガス欠の話もありましたけども、時には役場へのSOSにも対応されることもあるそうですね。今までどんなトラブル、SOS入りましたか?―

幾田:いちばん多いのは転落してケガで救出というのもありましたし、バイク同士、正面衝突して防災ヘリで運んだんですが、1名の方は下半身不随とか。。
先月もあったんですけど、みなさんご存知の通り「山の家(奥槍戸)」から「高の瀬峡」の方に工事で去年から全面通行止めとさせていただいているんですけど、そこのゲートを無理やり進入していって、夜中の1時2時に助けてくれという方がいました。木頭支所の担当が行って、うちに帰ったのが夜中の2時半、ということがありました。

―これから新緑の季節、夏に向けてライダーの方が林道に入られることも増えますよね。こんなことに気をつけてほしいなということ、博田さん、ありますか?―

博田:自分の安全の範囲内で走るのが一番大事じゃないかなと思います。

―「自分の命は自分で守る」ということで。博田さんが心がけていらっしゃることは?―

博田:あんまり偉そうなことは言えないけれど「今はあまり無茶をしないようになりました。

―昔は、いろいろ無茶もなさったということで。。良かった!(元気で)ここに居てくださって! さあ、いろいろなお話もありましたが、人命にかかわるケースもあるということで、幾田さん、林道を利用する方にメッセージありますか?―

幾田:スーパー林道はほとんどが1000m以上なので霧がでますと、今日はまだ20m見えるんですけど、5m10m先が見えないということもあるので、霧とかスピードの出しすきには注意して安全に通っていただきたいと思います。

―林道を愛する方、本当に多くいらっしゃるのですが、一部のマナーを守らない方のために、規制なんかもきびしくしなければならない状況もあるんですよね?―

幾田:観光看板に「ここが工事中で通行止め」とかマジックで書かかれたりする場合もあります。去年、「ファガスの森」の奥で通行止めにしていたときに、一昨年に作った観光看板に書かれていまして、それが消えないということもあります。
こちらもみなさんを通せなくするためにゲートをしているのではなく、通ってもらうために、早く道路をよくするために、時間制限とか全面通行止めとかをやらせていただいているんですけど。。また、なるべく(距離を)長く走ってもらうためにゲートも工事現場に近くまで持っていているのに、そのゲートをやぶって進入される方がいます。工事にも影響しますので、なるべくその辺の最低限のマナーは守っていただきたいと思います。

―幾田さんもスーパー林道をよく走っているということで、その魅力は十分にご存じだと思います。たくさんのライダーの方に通ってもらいたい道ですよね。―

幾田:先ほど言いましたように、四季折々の景色もありますし、自然の中を走るということで、私たち市町村の関係者もなるべく楽しんで走っていただけるように整備等はしますが、雨と最近の気象状況によって土砂崩れとか山崩れ等もありますので、十分気をつけて通っていただきたいと思います。

―はい、林道を愛する気持ちが伝わってくるなと思いました。ありがとうございます。
林道は、一般道よりも勾配やカーブが急で、ガードレールを設置していないところもありますので、特にスピードの出し過ぎには注意してください。ルールとマナーを守って、林道や林道周辺の絶景、グルメ、アクティビティ、温泉、お買い物を楽しんでいただければ、と思っています。お出かけ前には「とくしま林道ナビ」で交通規制情報や、施設をチェックしていただきたいと思います。幾田さん、「とくしま林道ナビ」ができてから、役場への問い合わせがずいぶん減ったそうですね。―

幾田:そうですね。問合せも減っていますし、問合せいただいても、例えば「林道ナビの(地図の)〇〇番の地点でどうなっているんですか?」とか聞いていただけるとこちらも答えやすいです。昔よりかは問い合わせも減っています。

―博田さんもご利用になったりするんですか?「とくしま林道ナビ」。―

博田:はい、もちろんです。今日も途中で「林道ナビ」を見て、この道通れるな、と確認してからスーパー林道入りました。

―ということで、1周年を迎えた「とくしま林道ナビ」。まだご覧になってないという方はこれを機に、また、使っている方はますますのご活用をお願いいたします。
トークショーということで、いろいろなお話をいただきありがとうございました。―

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